働き方改革~ホワイト企業への関心高まる~(クライアント2019年3月号)

日本クレアスグループが発行している、医療関連のお客様に向けた広報誌「CLIANT‐クライアント」より、医療はもちろん、様々な業種の方々にご参考いただける労務関連のトピックを厳選してご紹介いたします。

ホワイト企業への関心高まる

ホワイト企業とされる企業の特徴として、種々の要素が挙げられますが、ワーク・ライフ・バランスの充実の他、ダイバーシティ推進などの面で優れた会社を指しています。

今回は関連法案の中からワーク・ライフ・バランスの分野として「同一労働同一賃金」について検討する際のポイントを確認してみましょう。

働き方改革関連法案に掲げられた「同一労働同一賃金」

大阪医科大学(大阪府高槻市)の正社員とアルバイト職員の待遇格差の是非が問われた訴訟の控訴審判決で、大阪口頭裁判所は2月15日、賞与をアルバイトに全く支給しないのは不合理で、労働契約法に違反すると判断しました。原告女性が求めた賃金差額など約1,270万円のうち、大学の運営法人に約110万円の賠償が命じられています。

正社員と非正規雇用者の賃金格差をめぐる同種訴訟では、最高裁判所が昨年6月、格差の合理性は手当や賞与など賃金項目ごとに「個別に考慮すべきだ」と初の判断の枠組みを示しました(ハマキョウレックス事件)。原告弁護団によると、最高裁判断以降、賞与で不合理な格差を認めた判決は初めてのことです。

裁判の概要

女性は50歳代で、控訴審判決によると、2013年、時給制のアルバイトで研究室の秘書として採用され、平日5日間、1日7時間程度の勤務形態で、2016年まで勤務。賞与は支給されていませんでした。2018年1月の1審・大阪地方裁判所判決は賞与に関し、「長期雇用を想定して支給している」として請求を棄却し、女性が控訴していました。

今回の高裁判決では、一般的な賞与の性質について「労務の対価や功労報償、生活費の補助など多様な性質がある」とした上で、大阪医科大の賞与の場合、年齢や成績、業績と連動しておらず、「就労していること自体に対する対価」と指摘。月給制の有期契約の職員には、正職員の8割が支給されていることも踏まえ、アルバイトにも6割の支給が妥当とし、女性については2年分で約70万円の支払いを命じました。

さらに、アルバイトが夏期休暇を取得できず、病気による欠勤中に給与が支払われない点も不合理と認定。一方、基本給の格差については、正社員と比べて能力に差があることを理由に女性の請求が退けられています。

「同一労働同一賃金」を検討する際のポイント

医院でも、同じ業務でも雇用形態の違いから賃金や賞与が異なるスタッフはいらっしゃるかと思います。近年では人手不足を背景とした人材確保のために同一労働同一賃金を導入する法人も増えてきていますが、慌てて対処するのではなく、まずは就業規則と賃金制度の趣旨を確認しておくことが重要です。続いて個別の労働条件通知書(労働契約書)についても合理性に欠けていないか確認しましょう。

正社員と非正規雇用者間の「均等・均衡」処遇をどのように捉え、賃金制度自体をどのように見直すべきなのか、確認後にご不安がございましたら、是非ご相談ください。

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