最低賃金の変更について-2019年10月から最低賃金額が変わりました。-(クライアント2019年11月号)

  • 2019年11月1日公開

2019年10月から最低賃金額が変わりました。
今回は東京都、神奈川県で初めて最低賃金を1,000円を超えました。最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者はその最低賃金金額以上の賃金を労働者に支払わなくてはいけないとする制度です。

最低賃金は地域によって異なっています。「地域別最低賃金」は各都道府県にひとつずつ、全部で47件の最低賃金が定められており、パートタイマ―・臨時・嘱託などの雇用形態に関わりなくすべての労働者に適用されます。

■最低賃金のチェック方法

①時給の場合
時間給≧最低賃金額(時間額)

②日給の場合
日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

③月給の場合
労働時間月176時間として
月給÷1ヶ月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

※月給の合計金額から最低賃金の対象とならない通勤手当、時間外手当、皆勤手当てを除きます
※1ヶ月平均所定労働時間=(365日‐年間所定休日数)×1日の所定労働時間数/12ヶ月

東京都の場合

① 時給1,013円以上
② 日給8,104円以上(労働時間1日8時間として)
③ 月給178,288円以上(労働時間月176時間として)

■最低賃金を支払っていない場合

①雇用契約で交わした賃金が無効となります。
スタッフと合意の上で、最低賃金より低い賃金を定めたとしても、法律によって無効となり、最低賃金額と同様の定めをしたとみなされます。

②差額を支払わなくてはなりません
スタッフに最低賃金より低い賃金を支払っている場合、その差額を支払わなくてはいけません。もし支払わない場合、最低賃金法に50万円以下の罰金が定められています。

退職した従業員から未払い賃金を求められるケースもございます。また、求人媒体に依頼して従業員を募集する際、最低賃金額を下回っていれば、求人情報は掲載されなくなります。ぜひ、ご確認をお願いします。

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