セミナーレポート
日本クレアス社会保険労務士法人主催「働き方改革セミナー」-(1)働き方改革が必要とされた背景

日本全体の生産性向上のために掲げられた「働き方改革」。
生産年齢人口の減少問題、非正規社員における不合理な格差問題など日本が直面している様々な問題解決を図るため、労働法関連の改正が幅広く行われました。企業にとっては新たな対応策が求められることになります。

現場実務の観点から企業が押さえておくべきポイントについて解説を行った本セミナーには、管理職や人事担当の方に多くのご参加をいただきました。セミナーの内容から特に“実務上の留意点”を中心に複数回に分けてレポートいたします。



「同一労働同一賃金」の実現に向けて-検討支援サービスのご案内-
日本クレアス社会保険労務士法人では、「同一労働同一賃金」の実現に向けた検討を支援するサービスを新しく開始いたしました。現状分析から賃金支給基準の明確化、規程化まで、本サービスを通して働き方改革への取組みをサポートいたします。
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働き方改革が必要とされた背景

働き方改革が必要とされた背景には、日本が直面している様々な社会問題があります。

①生産年齢人口の減少
②雇用形態による大きな待遇差

また、労働生産力が低下している原因の一つには、雇用形態による大きな待遇差の問題があります。正規社員と職務内容や責任の程度もさほど変わらないのに「非正規だから」という理由だけで処遇が低いとなれば、働く人のモチベーションや生産性にも影響がでてくるのは当然です。さらに収入が低く、生活が不安定であるということが晩婚化・少子化に拍車をかけている状況です。

③長時間労働の蔓延
長時間労働を発生させている原因には、
・人手不足により一人で抱える業務量が多く、長時間が当たり前になっている
・業績低迷により、欠員が出ても補充せず、サービス残業させて乗り切ろうとしている
・長時間働く人ほど高い評価をする上司がいる
・誰かが残っていると帰りにくい雰囲気を醸し出している
・管理職のマネジメント能力が不足しており、やらなくても良いことに時間をかけている

このような様々な状況が考えられます。

 

また、長時間労働はメンタル不調を引き起こすとも言われています。メンタル不調者がでると多くの場合、業務の穴埋めを同僚たちが負うことになり、職場ムードは悪化していきます。

その結果、職場全体のモチベーションは低下し、企業業績にまで影響することも否めません。万が一過労自殺などが発生した場合には、企業イメージに大きな傷がつき、有能な社員は離職、採用活動にも支障をきたし、ますます人手不足に拍車をかけてしまうことも否めません。

このような問題解決を図るために働き方改革では日本の雇用システムに内在する長時間労働を是正、ライフスタイルと仕事の両立を維持できる労働環境を整備、そして非正規社員に対する不合理な待遇差の是正を図ることを狙いとして様々な方策を展開しました。(下表「「働き方関連法案」改正内容の概要」参照)

本セミナーでは主に3つの方策に焦点を当て解説を行いました。
・労働時間の上限規制
・年次有給休暇の時季指定義務
・有期労働者への均待遇義務

「働き方改革セミナーレポート」第1部は以上です。2部以降は順次公開を予定しています。

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